朝、休日 / 視界の端に映った黄色っぽい影に目を落とした。
「ありがとう」 / 言う言葉は、「ごめん」じゃなくて、「ありがとう」、でしょ。
これからよろしく、―- / 心の中だけで、微笑んだ。
最後に残される、それ / 俺としてはその方がありがたいんだが――
約束の / 親父に借りてきた。
頼む / 「平仮名」を、覚えたい。
確かにそう言った / だから服、脱ぎなさいって。
たとえるなら、そう、「スイッチが入った」 / 入れられたスイッチ。
違和感 / …はぁ?
だから、居て / だから、居て。
今日は家族が居ないから、 / 気取ってるんじゃないわよ。
全てを知ってしまったあなたが / なにも言わなかった。
ねえ一度だけでいいから、名前を呼んで / 一度だけでいいから、
朝、平日 / 狂ったように呟く。
ただひとつだけ、伝えたいことがあったんだ / ただ ひとつだけ つたえなければいけないことがあるんだ